●母娘
フェリーに乗って、バンクーバーからゴルフという島へ。3時間くらい。
ホストマザーのマザー、エリーゼは、ソルトスプリングという島の街に住んでいる。
その小さな島には会社というものがおそらく無い。周りの島はもっと小さい。
だから、○○屋さんというものを営まない島民は働いていない。
働かなくても世界は美しい。エリーゼは老人専用のアパートにいて、
毎日仲間とトランプをするのを楽しみに暮らしている。
小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」にシンクロしていて眩暈、眩暈。
私と話す時は、ゆっくりおおらかに英語を喋ってくれるホストマザーのリンダは
エリーゼと一緒になると、ちょっと調子が強くなってアドバイスをするようになって
まるで私と母さんの会話を聞いているような感じがする。
エリーゼの部屋は、光と、彼女の刺繍作品と、家族の写真にあふれていた。